「心の健康余命」て聞いたことありますか

2024年12月19日

「心の健康余命」という言葉を、始めて新聞でみました。
身体的な健康ではなく、精神的に健康な状態で生きられることを
「心の健康余命」というそうです。

 

近年、日本では平均寿命が延び続けており、2023年の調査では男性が81.09年、女性が87.14年と過去最高を更新しました。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life23/dl/life23-15.pdf

しかし、単に長生きするだけでなく、いかに健康で充実した人生を送るかが重要視されるようになってきています。
そこで注目されているのが「健康寿命」と「心の健康余命」という概念です。

 

健康寿命とは

健康寿命は、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。

2019年の調査では、健康寿命は男性が72.68歳、女性が75.38歳でした。
平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味し、2019年時点で男性は8.73年、女性は12.06年となっています。

心の健康余命の重要性

最近の研究では、身体的な健康だけでなく、精神的な健康も重視されるようになってきました。
これは、精神的に安定し、豊かで満たされた心の状態を保ちながら生きる期間を意味します。

上智大学の研究チームが行った調査によると、2010年から2022年にかけて、若年層では精神的に健康な状態で生きられる期間が著しく延伸しました。
しかし、高齢者、特に高齢男性では精神的な健康余命の延長が限定的であることが分かりました。

朝日新聞の「くらし」2024年12月17日の記事ですが、
最後に上智大学の皆川准教授が言っている言葉が
胸に刺さります。

「身体的な病気があっても、社会とのつながりを持ち、精神的にも充実していれば、それも健康だといえるのではないか。」(抜粋)


 

健康寿命と心の健康余命の両立

体の健康と心の健康は、相関関係です。

体が調子よければ、心も割と元気でいます。
心が安定して穏やかだと、体も調子がいいです。

体が具合悪くて、心が元気ということもまずないですし、
心が弱っていて、体の調子がすこぶる良いという人もいないと思います。

でも、年齢を重ねると
体は、どこかしら、不具合がでてきます。

そんな時にも、「社会とのつながりと、精神的に充実していれば、健康と言えるのでは」という言葉にうなずきます。
健康寿命と心の健康余命はどちらも重要であり、この2つを両立させることが本当の意味での「幸せな人生」を築く鍵となるのかもしれませんね。

健康寿命をのばすには

健康寿命を延ばすためのポイントは、以下のことが考えられます。

1.適度な運動
週に数回のヨガ、ウオーキング、筋力トレーニングなど、体を動かす習慣を持つことが大切です。運動は筋力を維持するだけでなく、心肺機能を向上させ、ストレスを軽減する効果もあります。

2.バランスのとれた食事
事は私たちの体と心を作る基盤です。新鮮な野菜や果物、適量のタンパク質、良質な脂肪をバランス良く摂取することで、生活習慣病のリスクを低減し、体の調子を整えることができます。

4.口腔ケア
噛むための力を維持します。また、口腔ケアは、認知症の予防につながります。
誤嚥性肺炎の予防にもつながると言われます。

3.定期的な健康チェック

病気の早期発見・早期治療は、健康寿命を延ばすために欠かせません。自分の体の状態を知ることは、健康を維持する第一歩です。

心の健康余命をのばすには

心の健康余命を伸ばすためには、以下のようなことが役立ちます。

1.ストレスのコントロール

ヨガや瞑想、深呼吸の練習などで日々のストレスを軽減しましょう。ストレスを放置すると、心身ともに疲弊しやすくなります。


2.人とのつながりと社会参加
支え合える人間関係は心の健康に大きく影響します。
友人と会う、趣味やボランティアの活動の参加など。


健康寿命と心の健康余命の両立

健康寿命と心の健康余命は、どちらか一方だけを追い求めるものではなく、相互に関連しています。
例えば、適度な運動は体を健康にするだけでなく、ストレスを軽減し心の健康にも良い影響を与えます。
また、ポジティブな人間関係は心の健康だけでなく、社会的な活動を促し、体の健康にも寄与します。
自分の体と心の状態を見つめ直し、それぞれのバランスを取ることで、人生をより豊かに、そして充実させることができます。

健康寿命と心の健康余命を延ばすことは、私たちが目指すべき理想的な人生の姿と言えるでしょう。どちらも簡単に得られるものではありませんが、日々の習慣を少しずつ見直すことで、大きな変化をもたらすことができます。

今日からでも、少しずつ自分の体と心に優しい習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか?
みんなで、健康で幸せな道を歩んで行きたいです。